SSブログ

かなしくてさみしいこと [ちょっとしたつぶやき]

ももんが実家には、ももんがの結婚前から飼っている犬がいた。
彼の名はばろん。
彼が先日逝ってしまった。

ばろんは実家で飼った3代目のわんこで、ペットショップで売り時をちょっとすぎてしまった生後4か月で見つけたわんこだった。
一般的に犬は生後2か月くらいで飼いだすと、しつけもしやすい。それが4か月目ともなると、けっこう大変だと言われている。
ばろんは、甘えん坊で素直でいい子だった。
問題はトイレトレーニングだった。
家の中のトイレシートでのおしっこ等のしつけはすぐにできたし、お手もできたけど、外で排尿排便をできない。
どうもトイレシート以外ではしてはいけないと思っていたらしい。
夜はももんがの部屋で一緒のふとんで寝ていたのだけど、朝彼の吠える声を聴きながら起きださないでいると

ジョーーーーーーー 

!?まさか!!!と思って飛び起きたら、掛布団の上に大きな水たまりが(ー_ー)!!(それも5回くらい)
休日に朝から夕方まで父親が外に連れ出しても、外でおしっこできず、夕方家に帰ってきたら、猛烈な勢いでトイレシートまで
走って行って、どこに溜めてたんだ??というくらいのおしっこをしたり・・・。
このままではいけないし、どうしようと思ってたある朝、ばろんより早く起きだして、急いで抱いてばろんを庭に連れて行き、
地面に置いてやった。
その日、朝、初めて屋外でおしっこができた瞬間だった。
くちゃくちゃになるくらい撫でて抱きしめてほめてやったら、その日から、ちゃんと外でできるようになったのだ。

ももんがにとっては兄弟のような子供のような存在、両親にとっては孫、もしくは年とってからできた子供みたいなものだった。
それから15年と9か月あまり、ももんが実家で家族としてなくてはならない存在だった。
ちびももが生まれて、退院後実家に帰った。ももんがと仲良しばろんだっただけに、ちびももにちょっかい出さないか、とか
ちょっと心配していたんだけど、ちょっかい出すどころか、やさしそうに大事そうにそばで見守ってくれていた。
病気をしたりしたけれど、いつもかわいく元気に、ずっとずっとももんがたちを見守ってくれていた。

昨年夏場くらいから足腰が弱りだして、11月末、急に血尿が出て餌を食べなくなった。
獣医さんでぼうこうに結石がたくさんできていて、ひどい炎症をおこしていると言われた。
カテーテルを入れてもらい、数日でちょっと元気を取り戻した。
毎日父は膀胱洗浄をしていた。自分では立ち上がれないことが増えていたので、
ももんがもできるだけ、母が出かけるときには実家に行った。父も仕事の合間に家の方に戻ってきていた。
そんな日が続いて2か月足らず、ある日何も食べなくなった。
週末でももんがは実家に行くことができず、明けた月曜日に行ってばろんが急激に弱っていることに驚いた。
それからばろんはどんどん弱っていった。体重も軽くなり水も飲めなくなった。
水曜日、朝から意識がもうろうとしているようだった。何もできない。静かに見守るしかできない。
ただ、できれば家族がそろっているときに見送ってやりたかった。
(実家の1代目・2代目の犬は、残念ながらその瞬間に誰もそばにいてやれなかった。)
昼休みに父が戻ってきて、出かけていた母が珍しく早めに帰宅した。
その数分後、彼は3人に見守られて逝ってしまった。
命の火が消える瞬間をちゃんと3人で見送らせてくれた。
最期は苦しそうにして、いかにもおじいちゃん犬だったけど、死んでしまった後のばろんは若い時のようにかわいかった。
翌日、午後父と二人でばろんを火葬してもらいに行った。
白い布団に寝かされたばろんが、ほんとうに神々しくかわいらしかった。

父はばろんがいなくなってから、時間を持て余している。
仕事中、家の方に戻ってもたまらなくさみしくなるようだ。
それは私も同じ。ばろんのいない空間が悲しい。
ペットを飼っていない人にはわからない感覚かもしれないし、飼っていてももっと割り切っている人もいる。
いつもいた家族がいなくなってしまった。それには人間でも動物でも同じ。
これからは父としゃべりに、実家にちょくちょく行ってあげようと思っている。

最後に、ばろん、本当に本当にしあわせな時間をありがとう。


nice!(7)  コメント(4) 
共通テーマ:ペット

nice! 7

コメント 4

ソノ日暮

自分にも同じ経験があるんで、胸が締め付けられるようでした。
ご飯が食べられなくなって、ほとんど苦しそうに寝るだけなんですが、
時々思い出したように、僕がそばにいることを確認したり、
おしっこがしたくなると、体をひきずってでもトイレに行こうとするんですよね。
いくら「ここでしていいよ」って言っても・・・
最期は定期的に起こる発作と痙攣をくり返して、
自分の腕の中で命の炎がゆっくりと消えていくあの感覚。
今もなおまざまざと蘇ってきました。
もう亡くなって10年以上も経つのになぁ。
大切な家族を失った寂しさと悲しみは時が癒やしてくれる・・・なんて言いますが、
一体どれだけの時が必要なんでしょうね。
ばろんちゃんのご冥福をお祈りします。
by ソノ日暮 (2014-02-08 11:13) 

ももんが

ソノ日暮さま

ありがとうございます。
人間でも動物でも命の火が消える瞬間がいつかやってくる。
わかっていても、どうしようもなくつらい一瞬ですよね。
さみしさも悲しさも時間とともにゆっくり薄れていくのでしょうが、しあわせな時間をたくさんくれたことを、ずっと覚えていたいと思っています。

by ももんが (2014-02-10 15:28) 

nomu

お久しぶりです
コメントいただき、ありがとうございました
うちのレオのことを思いだして、切なくなりました
自分のブログタイトルの「いつもそこに」は、レオが「いつもそこにいてくれたこと」への感謝を込めていました
もう5年経ちましたので、今はサブタイトルにしています
by nomu (2014-06-13 07:06) 

ももんが

nomuさま

サボりすぎてるブログで、今コメントをいただいていたことに気づきました。ありがとうございます。
nomuさんもそうでしたよね。そういう内容の記事があったことを覚えています。
時とともにその時のさみしさは薄れますが、今でも思い出すとさみしくなり涙も出てきます。ばろんのいない実家にようやく慣れました。
でも、一緒にいた幸せな時間も永遠に心に残っていることに感謝しています。
by ももんが (2014-07-06 21:39) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

遅ればせながら・・・|- ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。